プロフィル
新交響楽団のプロフィル
1956年創立。会社員、教員、学生など、さまざまな職業、年齢にわたる団員で自主運営されているアマチュアオーケストラである。東京を拠点として年4回の自主演奏会を中心に演奏活動を行い、演奏曲目への深い共感に根ざした演奏を展開している。
創立以来、音楽監督・芥川也寸志の指導のもと、旧ソ連演奏旅行、ストラヴィンスキー・バレエ三部作一挙上演、10年に及ぶ日本の交響作品展(1976年サントリー音楽賞受賞)、ショスタコーヴィチ交響曲第4番日本初演などの意欲的な活動を行ってきた。またマーラー交響曲全曲シリーズ(山田一雄指揮)、細川俊夫委嘱作品「ヒロシマレクイエム」初演、「現代の交響作品展’91、’92」と1993年9月ベルリン芸術週間への招待演奏(石井眞木指揮)、映画生誕100年記念(小松一彦指揮)、ワーグナー「ワルキューレ」第1幕の演奏会形式公演およびワーグナー「ニーベルングの指環」抜粋(飯守泰次郎指揮)、「日本の交響作品展’96」(2日連続公演)にて1930年から40年代にかけての知られざる作品の発掘(本名徹次指揮)、2002年伊福部昭米寿記念演奏会(石井眞木指揮)、バルトーク「中国の不思議な役人」復刻版全曲演奏(高関健指揮)、石井眞木遺作「幻影と死」完全版初演(高関健指揮)、2006年黛敏郎「混聲交響曲」(小松一彦指揮)、ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」抜粋(飯守泰次郎指揮)など、オーケストラとしての可能性を最大限に活かした積極的かつ幅広い活動を展開しており、各方面から注目を集めている。
団長あいさつ(第192回演奏会パンフレットより)
新交響楽団は1956年3月正式に発足、今年で創立50周年を迎えることになりました。この50年間、新響は大きく成長し発展してきております。新響を取り巻く社会環境の大きな変化に伴い、運営形態も団員の価値観も変貌を遂げておりますが、変わらないのは、創立指揮者にして音楽監督であった故・芥川也寸志先生による「音楽はみんなのもの」という理念に支えられてきた団員の自由な発想による自主運営という意識と誇り、過去の経験を糧としてその時代に活きその時の「今」を創造し常に独創性を持って活動していること、そしてなによりも、音楽を愛し、とにかく良い音楽をしたい、という熱い想いが情熱となって、活動の原動力として脈々と途絶えることなく新響に流れていることです。
溢れんばかりの情熱でご指導してくださる錚々たる指揮者・作曲家・トレーナー・音楽業界の諸先生、活動を陰で支えてくださる団体・業者の皆様、経済的・精神的サポーターである維持会の皆様、そして演奏会にいらしてくださるお客様、一期一会の出会いとして今このプログラムをご覧になっておられるお客様、多くの方々のご協力とご支援あってのものと感謝しております。
本年は「創立50周年シリーズ」として新響の過去・現在・未来を見据え、現在の新響が持てる力全てを投入した意欲的なプログラムで臨みますが、あくまでも50周年は一通過点という認識のもと、個々の演奏にベストを尽くし、素晴らしい音楽が創る楽しさと喜びを全ての皆様と分かち合いたいと思っております。
これからの新響は、芥川先生が残された下記の言葉に恥じぬよう、魅力あるオンリーワンのオーケストラを目指し、ほとばしる音楽への情熱のもと一層幅広い企画と運営力を持って未来に向け更なる飛躍を遂げていく事でしょう。益々のご支援をお願いすると共に、全ての皆様に心より御礼申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
これからも新交響楽団は、今と同じように美しく、愛に満ちあふれた素晴らしい存在であってほしい。新交響楽団よ、永久に栄光あれ!
芥川 也寸志(第113回演奏会「日本の交響作品展10 新響と三十年」パンフレットより)
団長 土田 恭四郎