第187回演奏会のご案内
ヴィクトル・ティーツ(ロシア極東交響楽団音楽監督)が
チャイコフスキーの名曲の数々を本場直送でお贈りします
正統派ロシア音楽の継承者
ティーツ氏の指揮は、巨匠が居並ぶ1950〜60年代のモスクワ音楽院黄金期の伝統を受け継ぎ、最良のロシア音楽を現代に再現します。新響がティーツ氏をお招きするのは今回が3回目です。ハバロフスクは日本から飛行機でわずか2時間の距離の街、この「日本の隣のヨーロッパ」から来た指揮者の音楽は、これまで常に聴衆および新響団員を魅了してきました。
チャイコフスキー、チャイコフスキー、チャイコフスキー
まずはロシア貴族の舞踏会、「ポロネーズ」の華麗な旋律で幕開けです。「くるみ割り人形」の不思議で魅力的な小曲たちが続きます。有名な「花のワルツ」はおしまいの曲。
次は雰囲気を一転して幻想序曲「ロメオとジュリエット」の激しい情念の世界が繰り広げられます。
休憩をはさんで締めくくりは、「交響曲第4番」です。ロシアの厳しい冬を想起させる第1楽章、憂愁のメロディが魅力の第2楽章、バラライカの響きの明るい第3楽章、そしてフィナーレに向け猛烈に突進する最終楽章・・・・。
大作曲家の変化に富んだ傑作の数々をご堪能ください。
妥協しない音楽
ティーツ氏にとって、アマチュアもプロも関係ありません。「良いオーケストラか?」「良い演奏か?」との終わりなき希求があるのみです。この厳しい指揮者になぜか魅了されてしまった新響は、今回も演奏会の前に2回も来日いただき、時間をかけた入念な練習を通じて、より高い次元の演奏に挑みます。
皆様のご来場をお待ちしています。
新交響楽団のプロフィル
新交響楽団は1956年に創立されたアマチュアオーケストラです。音楽監督・故芥川也寸志の指導のもとに旧ソ連演奏旅行、ストラヴィンスキー・バレエ三部作一挙上演、10年におよぶ日本の交響作品展(1976年にサントリー音楽賞を受賞)ショスタコーヴィチ交響曲第4番日本初演など意欲的な活動を行ってきました。またマーラーの交響曲全曲シリーズ(故山田一雄指揮、1970〜90)、ベルリン芸術週間への招聘・邦人作品演奏(故石井眞木指揮、1993)、ワーグナー「ワルキューレ」演奏会形式公演(飯守泰次郎指揮、1996)、伊福部昭米寿記念演奏会(故石井眞木指揮、2002)、バルトーク「中国の不思議な役人」復刻版全曲演奏(2003)、石井眞木遺作「幻影と死」完全版初演(いずれも高関健指揮、2004)など、幅広い活動を積極的に展開しています。近年はロシア極東交響楽団芸術監督ヴィクトル・ティーツ、オフチニコフ(ピアノ)との共演など、海外の芸術家との交流にも取り組んでいます。
第187回演奏会(2004年10月17日)ちらしより